ショールームの構造と機能

室内から上

室内から上を見上げると空が見えます。室内から直接熱を赤外線として放射するためです。床温度を３０℃とすると宇宙空間は絶対零度（摂氏－２７３℃）なので約３００℃の温度差があります。室内を電気ストーブと思っていただくと分かると思います。温度の高い方から低い方へ赤外線を放射しエネルギーの移動が起こります。この原理を利用し室内から宇宙空間へ赤外線を放射しているのです。厳密にいうと室内の床板や家具から赤外線を空に向けて放射しているのです。ですから冷たくなるのは床板や家具です。

屋外から室内

外から見るとこのようになっています。左右の壁は外からの赤外線入射を防ぐためです。壁の内側はステンレスの鏡面になっており室内から放射した赤外線はこの鏡面に反射して空に向かいます。ここを普通の壁にしてしまうと温度を持った物体になります。この壁から室内に赤外線を放射してしまうことになり室内を効率よく冷却することができなくなります。室内から上を見たとき空しか見えない状態を作る必要があります。鏡面のステンレス板は温度を持っていますが、鏡として機能するので赤外線を反射し空に放射する役目を持っています。電気ストーブの奥にある鏡面の反射板と同じ役割です。

夏の放熱

夏は外部からの赤外線を反射し室温を上げないようにして、トップライトから室内の熱を赤外線として宇宙空間へ放射し室温を下げます。

冬の保温

冬はトップライトを断熱扉で密閉し普通の部屋と同じ環境にします。